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それは死者への手向けの一節。
「また、わたしは天からこう告げる声を聞いた――」
「書き記せ。
『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。」
「霊も言う。
然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。
その行いが報われるからである。」
アーメン。
この曲好きなのでフルバージョンも。
発売当初から、そのタイトルと槍を持ったセーラ服 with 首に包帯…が気になっていたレコンキスタ。
…って世界史で習った記憶が…と、Wikipedia。
ところで体験版というのは一長一短で、購入時に改めてやり直す事に結果的になってしまうのと、体験版だけではその作品の良さが伝わりにくい気がしなくも。かと言って、映画みたいに本編には無い映像やBGMを使うのも、エロゲという家内制手工業(なんですかねぇ?)では、コスト的にもスケジュール的にも難しいだろうとは思いますが。
以下激しくネタバレ。
体験版で「この眼鏡のにーちゃん(汐見牧師)、絶対に悪役」と初登場時点で思った。
それにしても…首切りされるシーンだけが存在意義みたいな奈那子(ななし?)にしろ、この汐見牧師にしろ、このソフトハウスには眼鏡に対して何か恨みでもあるのかと…
求めよ、さらば与えられん
登場人物、みんな責任感強過ぎっ。
良い悪いはともかく。
と言うか、過去のトラウマやゲーム中のイベント*に対してネガティブにアクティブ。
原因は自分にあるけど周りに迷惑掛けたくない*ので独力で解決しようとシャカリキになってるというか…「自己犠牲」の精神が強過ぎるというか。
とは言うものの、詩菜シナリオの主人公の最期、詩菜を生かすために自分が犠牲になって死ぬ…に同調してしまい「男のロマンだねぇ」と感じる自分も偉そうなコトは言えないけど。
天然ほわほわ系キャラの真帆子*が、何度も殺され生き返り精神的に壊れていく彼女視点のシーンは、ほわほわな日常とコワれていく非日常の落差が大きくて、正直、かなりキツかった。
うーむ、何と言うか、「新伝奇」っぽいとでもいうのか。
いや、違う、この感覚は前にあったぞ、クリックを押すたびに感じるこの無力感。そうだ、AIRじゃないか、と真帆子シナリオ。
しかし足りないんだよなぁ…汐見牧師視点が。
それが無いと話の整合性はともかく、悪役としての彼の内面が分からないのでオレは納得できん。
という不満は、最大で親子三代に渡る登場人物各視点からのSub Episodeや以降のシナリオで徐々に全体像が分かる仕組みになっている。
しかもこの年表が、まるでこのシナリオ全体を構想するために作ったExcelをベースにしてるんじゃないかと思ってしまったのは職業病というか。*
尋ねよ、されば見出さん
話は過去に遡る。そこでは現在に至るまでに何が起こったのかを知る事になる。
そのため、如何に登場人物が幸せの頂点であろうとも、これから起こる悲劇、それが何であるかは分からないが、そういう一抹の不安を感じながらシナリオを読む訳なので、クリックするたびに胸が詰まる感覚と、先を知りたいけど一服して頭の中で話を反芻して推論し、「やっぱりそうかー」「そういうコトかー」と、推理小説を読む感覚とでも言うのか。
しかしながら違和感があるとするならば2点。
まず、「妹属性」なコト…どうでも良いけど。
但し、今の流行りもあって一概に否定しない。ただ、自分の属性がその反対だという理由だけ。過去様々な妹属性のゲームがある割には、自分は全く詳しくないので新鮮ではあったが。
兄が葛藤し*妹に押されて…って、あれ、今って実の兄妹ってアリなんだ…
しかしながらこのシチュエーションが逆で、姉弟だったとしたら、間違いなく自分は「汐見牧師、オマエはネ申」だったと思う。
次に、演出上の問題であり他人からしたら本当にどうでも良いハナシなのだが、当事者視点からではなく、第三者から淡々と語って欲しかったな、と。…更にどうでも良いけど。
いや、これは自分の物凄い我侭なのだが。
例えば、初代の八つ墓村の渥美清演じる金田一耕助が黙々と語り、当事者の映像が流れるシーンとか。*
門を叩け、されば開かれん
ここまで来て半分満足だったのだが、上条牧師、アンタ全くこの件にノータッチな訳無いやろーという疑問が残ったが、綺麗にまとまって大団円?
でも結局2人の主人公の絡みは無しか。何か勿体無い気がする。
しっかし真帆子、結局このシナリオでも殺されて生き返らされますか…と、何というかこの辺、物凄く違和感を感じる。
肉体が傷付けば痛いし最悪遺体になる、という自分では当たり前だと思っている事実が、反魂の法によりリスクは伴うとはいえ何事も無く傷が癒されるという思想は、ギャグ漫画の文脈では何とも思わないけど、なまじシリアスなシナリオだけに、肉体に対する「重み」を全く感じない。当然この作品だけに限った話では無いとしても。*
一方で、仮に反魂の法という現代医学では不可能なテクノロジーを許容したとしても、汐見牧師が植物状態の妹の魂?と会話しているシーンは、最後まで許容できなかった。*
EXTRA
前述したように、これら3本のシナリオ + Sub Episodeという形で、1本筋道が通る仕掛けになっている。
例えば、「暮葉は何故・どのように埋立地で復活したのか? また、レコンキスタ最大の謎である暮葉が何故セーラ服で登場したのか?」*という、至極当然に思う疑問も解答が用意されていたりする。
そういう面では、上手く作ってるなぁと思う。
なので、冷静に考えれば痛いシナリオだと思ったりもするが*、それ以上に伏線の回収に関しては手を抜く事なく、小道具の使い方も上手く、個人的には登場人物の心の機微や感情移入を楽しむよりは、マクロ的視点からライターの掌に乗って「話の面白さ」を追いかけるシナリオだった。
なので、これはこれでアリなのかもしれない。
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